講演会で話をします(6/8昭和女子大&6/15KASLA)

ご興味とお時間のある方ははどうぞお越し下さい。

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昭和女子大学大学院言語教育・コミュニケーション専攻 外部講師講演会  
日時:2019年6月8日(土曜日)13:10~15:00(予定)
場所:昭和女子大学 8号館3S41教室
講演者:西川朋美先生(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科 准教授)
講演題目: 子どもの第二言語習得研究と第二言語教育―習得開始年齢に焦点を当てて― 講演概要: 本講演では,第二言語習得(SLA)研究の中でも,子どものSLAに注目します。 最初にSLA研究がどのような研究分野であるかについて簡単にお話した後,SLAと 習得開始年齢の関係(=臨界期仮説)に関する一連の研究を紹介します。臨界期 仮説に関する多くの研究が,長期的なスパンで考えると大人よりも子どものほう がSLAに有利であることを実証してきました。とはいえ,子どもであれば,何の 苦労もなく第二言語が習得できるのかといえば,そのようなことはありません。 子どもたちにはどのような第二言語教育が必要なのか,講演者自身がこれまで に行ってきた研究も紹介しながら考えたいと思います。

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第2言語習得研究会(関東)第103回研究会

日時: 2019年6月15日(土) 13:00~17:30(開場12:30)

場所: お茶の水女子大学 文教育学部1号館 第一会議室
事前申し込みは不要です。参加費 2,000円

13:00-研究発表4件

16:00-「一粒で二度おいしい」研究―SLA理論と教育現場への貢献を目指して―

第二言語習得(SLA)研究の全てが教育現場に貢献する研究である必要はないと思いますが,講演者自身は学生時代から教育現場(特に子どもの日本語教育)に貢献ができる研究がしたいと考えてきました。そして,日本語をL2とする子どもの自然発話の記述や関係節の理解・産出実験を行いました。しかし,理論や教育現場への貢献を考えるとそれぞれに物足りなさが残りました。2011年度から科学研究費を得て行った和語動詞のコロケーションに関する研究は,まずは教育現場に役立つ研究を目指していました。「母語話者の子どもにとっては簡単な和語動詞でも,日本語をL2とする子どもにとっては難しいものがある」という調査結果(西川・青木,2018)は,日本語教育やSLAの専門家ではない人にとってもある程度分かりやすいものだったと考えています。そして,その結果に「L2習得開始年齢」という視点を加えると,SLA研究にも少しは理論的貢献が出来ました(Nishikawa, to appear)。本講演では,理論と教育現場,両方への貢献を目指すために大切なことは何かを考えたいと思います。

参考文献
西川朋美・青木由香(2018)『日本生まれ・育ちの外国人の子どもの日本語力に潜む盲点―簡単な和語動詞での隠れたつまずき―』ひつじ書房
Nishikawa, T. (to appear). Non-nativelike outcome of naturalistic child L2 acquisition of Japanese: The case of noun–verb collocations. International Review of Applied Linguistics in Language Teaching.

 

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